HRVバイオフィードバックは効く?共鳴ペースの探し方

心拍変動(HRV)バイオフィードバックは、心拍数の揺れが最も大きくなるペースでゆっくり呼吸する方法です。2020年の58件のランダム化試験のレビューでは小から中程度の効果があり、不安、うつ、怒り、パフォーマンスで最も大きくなっていました。共鳴ペースは毎分4.5〜6.5回のどこかにあり、各ペースで二分間ずつ呼吸して揺れの大きさを比べると見つけられます。

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要点

  • 2020年の58件のランダム化試験のレビューでは、全体としてHRVバイオフィードバックに小から中程度の効果がありました。
  • 効果は、不安、うつ、怒り、スポーツや芸術のパフォーマンスで最も大きく、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、睡眠、生活の質で最も小さくなっていました。
  • 共鳴ペースとは、心拍数の揺れが最も大きくなるゆっくりした呼吸数のことで、成人では毎分4.5〜6.5回の範囲にあります。
  • 見つけるには、毎分6.5、6、5.5、5、4.5回のそれぞれで2分間呼吸し、揺れを比べます。
  • バイオフィードバックは、不安などの治療の助けになることはありますが、治療の代わりにすべきではありません。

はい、控えめに効果があります。2020年の58件のランダム化比較試験のレビューでは、心拍変動(HRV)バイオフィードバックに小から中程度の効果があり、不安、うつ、怒り、スポーツや芸術のパフォーマンスで最も大きくなっていました(Lehrerら, 2020)。自分の共鳴ペースを見つけるには、毎分6.5回から4.5回まで、それぞれの呼吸数で2分間呼吸し、心拍数が最も大きく揺れるものを選びます。

HRVバイオフィードバックとは

息を吸うと心拍が少し速くなり、吐くと遅くなります。毎分約6回の呼吸では、この揺れが、約10秒周期でめぐる血圧反射のゆっくりしたリズムと重なり、二つが足し合わされます。LehrerとGevirtz(2014)は、これを共鳴として説明しています。二人は、初めて試す人でも「一分に満たないうちに」大きな揺れが現れること、そして一日二回の自宅練習を約3か月続けると、反射そのものが強くなったことを報告しています。

バイオフィードバックとは、これを、画面で自分の心拍数を見ながら行うことです。波が見えるので、大きいまま保てます。下のペースを15から6までスライドさせて、拍と拍の間隔の揺れが大きくなるようすを見てください。

呼吸して、心拍を見る

測定ではなく、学習用のモデルです

心拍数
60 bpm
RMSSD
46 ms

直近30秒

JavaScriptをオンにすると、この図が動きます。

円に合わせて呼吸します。息を吸うと心拍が少し速くなり、吐くとゆっくりになります。このリズムはHRVの大きな部分を占め、1分あたり6回ほどのゆっくりした呼吸で最も大きくなります。簡単な学習用モデルによる図で、記録ではありません。

呼吸の円は、息を吸うたびに大きくなり、吐くたびに小さくなります。その下の心拍の列では、拍の間隔が、吸う間(色付き)は詰まり、吐く間は広がります。列の下の線は各拍の直前の間隔を示し、吸う間は下がり、吐く間は上がります。スライダーで呼吸のペースを1分あたり4〜15回の範囲で設定でき、表示欄には、直近30秒の心拍数とRMSSDが表示されます。揺れは、1分あたり6回ほどの呼吸で最も大きくなります。

試験でわかっていること

レビュー統合した内容わかったこと
Goesslら, 201724件の研究、484人自己申告のストレスと不安が大きく低下。より適切に管理された研究が必要
Lehrerら, 202058件のランダム化比較試験全体として小から中程度の効果。不安、うつ、怒り、パフォーマンスで最も大きく、PTSD、睡眠、生活の質で最も小さい

Lehrerらは三つの注意点を挙げています。各疾患は少数の試験に基づいています。効果は、ほかの積極的な治療と比べるより、無治療と比べたときのほうが大きくなっていました。ただし、どちらでも有意でした。また、特定の用途に推奨するには、さらなる研究が必要です。

共鳴ペースの見つけ方

ShafferとMeehan(2020)は、成人の共鳴ペースを毎分4.5〜6.5回のどこか(子どもでは6.5〜9.5回)としています。Lehrerに従った実践ガイドの手順は、次のとおりです。

  1. まず練習します。 楽にできるようになるまで、毎分5.5〜6回で呼吸します。吸うより長く吐き、一回ごとの呼吸は深くするのではなく、リラックスして行います。過呼吸になるとふらつくことがあります。
  2. 各ペースを試します。 毎分6.5、6、5.5、5、4.5回のそれぞれで2分間呼吸し、間に2分間の休憩を入れます。ペースから毎分四分の一回以上ずれた場合は、やり直します。
  3. 比べます。 最も強い手がかりは、心拍数と呼吸がぴったり同じ動きをしていることです。次に、心拍数の最高から最低までの揺れの大きさ、 LFパワー LFパワー 心拍間隔の分散のうち0.04〜0.15 Hzの帯域に入る部分で、単位はms²。7〜25秒ごとに繰り返すリズムです。かつては交感神経の活動と読まれましたが、現在は異論があります。 LFパワーについてさらに詳しく (LFは低周波)、最も大きなLFピーク、波のなめらかさの順です。著者らは、これらの重みづけは検証されていないと述べています。
  4. 端を確認します。 最良のペースが4.5または6.5だった場合は、そこからさらに毎分半回ずらしたペースもテストします。
  5. 確かめます。 選んだペースと、その毎分半回上下のペースで、3〜5分間呼吸し、もう一度比べます。二つのペースが並んだら、最も楽に感じるほうを選びます。

このサイトの胸部ストラップでHRVテストでは、その簡易版を行えます。Bluetooth対応の胸部ストラップを使って五つのペースを順に案内し、心拍数の最高から最低までの揺れで順位をつけます。

練習のしかた

合意された練習量はありません。LehrerとGevirtzのレビューにあるプログラムの一つは、自宅で一日二回、約3か月の練習を行うものでした。ShafferとMeehanは、数週間続いた試験を挙げています。無理のない始め方は、共鳴ペースで一日に一、二回、数分ずつ行い、毎日のHRVの測定とは時間を十分に離し、数週間かけて、体調と7日間の平均で判断することです。

相談するとき

めまいやふらつき、不安を感じたら、やめて普通に呼吸してください。心臓や肺の病気がある場合は、先に医師に相談してください。バイオフィードバックは、不安、うつ、そのほかの病気の治療の助けになることはありますが、治療の代わりにすべきではありません。呼吸とストレスの全体像は、HRV、ストレス、呼吸のレッスンと、呼吸法でHRVは上がる?をご覧ください。

よくある質問

HRVバイオフィードバックには機器が必要ですか?

共鳴ペースを見つけるには、できれば胸部ストラップからの、リアルタイムの心拍数が必要です。ペースがわかれば、どんな呼吸ガイドでも練習できます。画面は、揺れが大きいままかを確認するのに役立つだけです。

毎分六回の呼吸で十分ですか?

多くの人にとっては近い値です。LehrerとGevirtzは、共鳴の平均が毎分約5.5回だと報告しており、背の高い人や男性は、やや低くなる傾向があります。六回前後の呼吸数を試せば、自分の場合に違いがあるかどうかがわかります。

バイオフィードバックで朝のHRVは上がりますか?

ゆっくり上がる可能性があります。練習中はHRVがずっと高くなりますが、それは呼吸の影響であり、ベースラインの変化ではありません。長期的な効果は、普段の時間に測った7日間の平均で、数週間かけて判断してください。練習中には決して測らないでください。

出典

  1. Heart Rate Variability Biofeedback Improves Emotional and Physical Health and Performance: A Systematic Review and Meta Analysis Applied Psychophysiology and Biofeedback, 2020
  2. A Practical Guide to Resonance Frequency Assessment for Heart Rate Variability Biofeedback Frontiers in Neuroscience, 2020
  3. Heart rate variability biofeedback: how and why does it work? Frontiers in Psychology, 2014
  4. The effect of heart rate variability biofeedback training on stress and anxiety: a meta-analysis Psychological Medicine, 2017