正規化単位(n.u.)
別名:正規化単位, n.u., nu, LF n.u., HF n.u., LF(n.u.), HF(n.u.)
LFパワーまたはHFパワーを、ms²ではなく、二つの合計(LF + HF)に対する割合で表したもの。二つは足すと必ず100になるため、合わせて一つの情報しか持ちません。
単位:n.u.
正規化単位は、 LF LFパワー 心拍間隔の分散のうち0.04〜0.15 Hzの帯域に入る部分で、単位はms²。7〜25秒ごとに繰り返すリズムです。かつては交感神経の活動と読まれましたが、現在は異論があります。 LFパワーについてさらに詳しく (低周波)パワーとHF(高周波)パワーを、二つの合計に対する割合で表すので、LF n.u. + HF n.u. = 100になります。
この指標がある理由
帯域ごとの絶対パワーは、人によって大きく違います。HFが100 ms²の人も3,000 ms²の人もいて、どちらも健康です。1996年、欧州心臓病学会と北米ペーシング・電気生理学会のタスクフォース(Task Force)は、総量の大きさにかかわらず、人や条件を越えて二つの帯域のバランスを比べられるよう、正規化単位を導入しました。その定義では、トータルパワー(TP)からVLFを引いた値で割り、5分間の記録ではこれがLF + HFにあたります。ShafferとGinsbergも同じ考え方で説明しています。各帯域の絶対パワーを、LFとHFの絶対パワーの合計で割るというものです。
計算式
各帯域のパワーを二つの合計で割り、百分率にします。とは、ms²での絶対パワーです。二つの割合は足すと100になるため、LF n.u.、HF n.u.、LF/HF比は、一つの数値の三通りの書き方です。 が成り立ちます。
計算例
リズムを分解する
教材用の記録から5分間
- ULF
- 24時間分の記録が必要
- VLF
- 3 ms²
- LF
- 120 ms²
- HF
- 635 ms²
- トータルパワー
- 758 ms²
- LF n.u.
- 15.9
- HF n.u.
- 84.1
- LF/HF
- 0.19
- ピーク
- 0.250 Hz, HF
休息十分、1分あたり15回(0.250 Hz)、5分、Welch法(トレンド除去後)。 呼吸のピークはHF帯の0.250 Hzにあり、約0.1 Hzの血圧の波が、LF帯の小さなピークになっています。LF/HFは0.19です。
JavaScriptをオンにすると操作できます。
0〜0.5 Hzの周波数に対するパワーの折れ線グラフです。VLF帯(0.003〜0.04 Hz)、LF帯(0.04〜0.15 Hz)、HF帯(0.15〜0.4 Hz)に色が付き、呼吸周波数の位置に印があります。表示欄には、ULF、VLF、LF、HF、トータルパワー(ms²)、正規化単位のLFとHF、LF/HF比、ピーク周波数が表示され、何が変わったかを説明する文が続きます。操作は、1分あたり5〜20回の呼吸数スライダー、記録時間スライダー、トレンド除去のチェックボックス、WelchまたはLomb–Scargleのボタン、そして休息十分、ストレス状態、ドリフトあり、異所性拍動ありの記録を選ぶ4つのプリセットボタンです。
教材用の記録の五分間では、LF n.u. = 120 ÷ (120 + 635) × 100 = 15.9、HF n.u. = 84.1です。呼吸を毎分7回まで遅くすると、呼吸のピークがLF帯域に入るため、LF n.u.は99.5に上がります。次にプリセット「ストレス状態」に切り替えると、LF n.u.は39.9と、もっともらしい割合になりますが、その下の絶対パワーは休息時の値の何分の一かに落ちています。Task Force自身が、この理由から、正規化単位を絶対値とあわせて報告するよう助言しています。
何で変わるか
二つの帯域の間でパワーを動かすものすべてです。何よりも呼吸数で、次いで姿勢と圧受容器反射です。Nunanらがまとめた短時間記録の値は、LF n.u.が52 ± 10、 HF HFパワー 心拍間隔の分散のうち、通常の呼吸の範囲である0.15〜0.40 Hzの帯域に入る部分で、単位はms²。呼吸が毎分9〜24回のとき、主に迷走神経活動を反映します。 HFパワーについてさらに詳しく n.u.が40 ± 10で、それぞれ別の研究の組からまとめたものなので、二つを足しても100になりません。
誤解しやすい場面
全体の変動の指標として読むと、誤解します。この指標は、設計上その情報を捨てているからです。呼吸が遅いときや速いときも誤解します。そのとき割合が測っているのは呼吸だからです。二つのプログラムで正規化の方法が違う場合も同じです。LF + HFで割る方法、トータルパワーからVLFを引いて割る方法、VLFを含むトータルパワーで割る方法があり、最後の方法は同じ記録からより小さな数値を出します。
どこで目にするか
Task Forceの名称はLF normとHF normで、単位はn.u.です。Kubios HRVは、絶対値、対数、相対値の隣に、LFとHFの「Normalized power」をn.u.で出力します。「バランス」のバーを表示するアプリの多くは、LF n.u.とHF n.u.を並べて描いています。HRVアプリのLF、HF、VLF、nuは何を意味しますか?は、典型的なアプリの画面を読み解きます。