SD1とSD2
別名:SD1, SD2, SD1/SD2, SD2/SD1
ポアンカレプロットの点の広がりを表す二つの指標で、単位はミリ秒です。SD1は幅でRMSSDと同じく短期の変動を、SD2は長さで全体の変動を反映します。
単位:ms
SD1とSD2は、ポアンカレプロットの二つの標準偏差で、単位はミリ秒です。SD1は恒等線(対角線)に直交する方向、SD2は恒等線に沿った方向の広がりを表します。
この指標がある理由
ポアンカレプロットは、各間隔を次の間隔に対して点で表したもので、点の集まりには形があります。幅と、対角線に沿った長さです。Brennan、Palaniswami、Kamen(2001)はこの点の集まりに楕円を当てはめ、その二つの軸が時間領域の指標では測れないものを測っているかどうかを調べました。答えは否でした。、 であり、どちらも、姿を変えた線形の指標です。Cicconeら(2017)は、誰もが報告する組み合わせについて同じ指摘をしました。RMSSDとSD1は同じ指標で、両方を別々の結果として報告する論文は、一つの結果を二重に数えています。SD2は別の数値で、LFパワーや圧受容器反射感受性( BRS 圧受容器反射 拍ごとに心拍数を変えて血圧を安定させる反射。もともと遅れがあるため、心拍数は約10秒ごとに上下します。これがLFパワーに現れる0.1 Hzのリズムです。 圧受容器反射についてさらに詳しく )と相関します。
計算式
SD1は、RMSSDを二の平方根で割って求めます。SD2は、SDNNの二乗を二倍し、SD1の二乗を引いて、平方根を取ります。最初の関係式は、隣接する間隔の差の平均がゼロのときに厳密に成り立ちます。安静時の記録なら、どれでもほぼ成り立ちます。SD2/SD1、またはその逆数が、形状の比として報告されることもあります。
計算例
SD2をステップごとに計算
10拍分、すべての数値を表示
この10個の間隔のSD2は34.7 msです。
ステップ 4 /4
ステップ1/4 間隔を確認する
1拍目 880 ms 2拍目 826 ms 3拍目 812 ms 4拍目 823 ms 5拍目 848 ms 6拍目 877 ms 7拍目 880 ms 8拍目 866 ms 9拍目 828 ms 10拍目 815 ms 11拍の間の10個の間隔(ミリ秒)です。
ステップ2/4 SDNNとSD1を求める(それぞれのページで計算します)
SDNN 28.0 ms RMSSD 26.9 ms SD1 = RMSSD ÷ √2 19.0 ms ステップ3/4 SDNNの二乗を2倍して、SD1の二乗を引く
2 × 28.0² 1565.4 19.0² 362.1 差 1203.4 ステップ4/4 平方根を取る
√1203.4 34.7 ms SD2は、ポアンカレプロットの点の集まりが対角線に沿った長さで、ゆっくりした揺れを表します。
SD2 34.7 ms
JavaScriptをオンにすると、ステップが1つずつ表示され、拍の値を変更できます。
ミリ秒で表した10個の心拍間隔が、編集できる形で1行に並び、その下にSD2の計算が番号付きのステップで続きます。間隔を確認する; SDNNとSD1を求める(それぞれのページで計算します); SDNNの二乗を2倍して、SD1の二乗を引く; 平方根を取る。最後のステップでは、SD2は34.7 msです。「戻る」「次へ」ボタンでステップを移動できます。
教材用の記録の十拍からはRMSSD = 26.9 msが得られ、SD1 = 26.9 ÷ 1.414 = 19.0 ms、SD2 = 34.7 msになります。下の五分間の記録では、点の集まりは長さが33.1 ms、幅が23.6 msです。「異所性拍動を追加」を押すと、早く出る期外収縮が一回加わって二個の点が対角線から大きく離れ、SD1は23.6から39.8 msに跳ね上がり、SD2は33.1から37.1 msに変わります。
各拍と次の拍
教材用の記録から5分間
- SD1(幅)
- 23.6 ms
- SD2(長さ)
- 33.1 ms
- SD1/SD2
- 0.71
- RMSSD
- 33.4 ms
- SDNN
- 28.7 ms
異所性拍動を加える前:SD1 ms、SD2 ms。
点の集まりは、幅に対して長さが1.4倍あります。対角線をまたぐ方向のSD1は23.6 ms(速い変化)、対角線に沿った方向のSD2は33.1 ms(ゆっくりした変化と速い変化の両方)です。
JavaScriptをオンにすると、スライダーとボタンが使えます。
横軸が前の間隔、縦軸が次の間隔の正方形の散布図で、どちらもミリ秒で、点の集まりに合わせて拡大してあります。対角線(恒等線)と、それに沿って傾いた楕円があります。表示欄には、SD1、SD2、その比、RMSSD、SDNNが表示され、形を説明する文が続きます。2本のスライダーで、拍ごとの揺れの大きさとゆっくりした揺れの大きさを設定できます。ボタンで期外収縮を1つ加えると、表示欄に、加える前のSD1とSD2も表示されます。
何が値を動かすか
SD1は、RMSSDを動かすものすべてで動きます。呼吸、 迷走神経活動 迷走神経トーン 心臓をゆっくりにする、迷走神経の持続的な働きかけ。通常は、RMSSDやHFパワーなどのHRV指標から推定します。 迷走神経トーンについてさらに詳しく 、心拍数、姿勢、睡眠、飲酒、病気です。SD2はゆっくりした揺れも含むため、心拍数がドリフトしたり記録が長かったりすると、点の集まりは幅が広がらないまま長くなります。
誤解しやすい場面
SD1をRMSSDに並ぶ新しい情報として読むときや、SD1/SD2を「自律神経のバランス」として読むときです。ShafferとGinsbergがこの読み方を認めるのは、交感神経が活発な長時間の記録に限られます。異所性拍動が一回あるだけで、SD1は生理的などんな要因よりもはるかに大きく膨らみます。SD2は、SDNNと同じく記録時間に左右されます。
どこで見かけるか
Kubios HRVはSD1とSD2をmsで、さらに比のSD2/SD1を表示します。アプリによってはSD1/SD2を表示するので、比がどちらを分子にしているか確認してください。自分の記録を使うなら、RRコンバーターがGarmin、Polar、「ヘルスケア」Appのエクスポートから拍の間隔を取り出し、Kubiosで開けるファイルにします。SD1をRMSSDの値と比べるときは、SD1に約1.41を掛けてください。これらの指標のもとになる指標は、レッスンRMSSD、SDNN、lnRMSSDの解説で扱っています。